# システム
「システム」とはエネルギー管理システム(EMS)を指します。産業用発電所内には複数のEMSが存在する可能性があります。システム内のパワーコンディショナに対して以下の操作を行うことができます:動作モード設定、リモート設定、デマンド設定、逆潮流設定、外部制御設定。
# モード設定
パワーコンデショナの動作モードをリモートで設定できます。Aelioシリーズは、グリーンモード、経済モード、安心モード、手動モード、ピークカットモード、カスタマイズモードの6つの動作モードが設定可能です。Treneシリーズは、グリーンモード、手動モード、カスタマイズモードの3つのモードが設定可能です。
次はAelioシリーズの各種モードの設定方法をご説明します。各パワーコンディショナの設定項目はモデルによって異なるため、詳細は設備のユーザーマニュアルをご参照ください。ユーザーマニュアルの閲覧・ダウンロードは以下のリンクからアクセスできます:https://jp.solaxpower.com/
# グリーンモード
グリーンモードは売電単価より買電単価が高く、売電収益が低い方におすすめのモードです。基本動作:太陽光発電電力を優先的に負荷消費します。余った電力を蓄電池に充電します。蓄電池が目標SOCに達した場合に、電力を電力会社に売ります。
設定方法:対象設備を選択し、グリーンモードを選択して、以下の設定をしてください:
- 蓄電池最小SOCを設定します。
- (オプション)系統から充電を有効にし、保存をタップした後、充電目標SOCを設定します。
- 充放電時間帯1を設定します。
- (オプション)充放電時間帯2を有効にし、保存をタップした後、充放電時間帯2を設定します。
# 経済モード
経済モードは、売電収益の高い方におすすめのモードです。基本動作:太陽光発電電力を優先的に負荷消費します。余った電力を電力会社へ売電します。
設定方法:対象設備を選択し、経済モードを選択し、以下の設定をしてください:
- 蓄電池最小SOCを設定します。
- 充電目標SOCを設定します。
- 充放電時間帯1を設定します。
- (オプション)2つの時間帯が必要な場合は、充放電時間帯2スイッチをONにして、時間帯を設定してください。
# 安心モード
安心モードは停電が頻発するエリアに適しています。基本動作:常に緊急時に備えて一定量の蓄電池残量を確保します。
設定方法:対象設備を選択し、安心モードを選択し、以下の設定をしてください:
- 蓄電池最小SOCを設定します。
- 充電目標SOCを設定します。
- 充放電時間帯1を設定します。
- (オプション)2つの時間帯が必要な場合は、充放電時間帯2スイッチをONにして、時間帯を設定してください。
# 手動モード
手動モードは、保守・メンテナンス用のモードです。強制充電、強制放電、停止充放電を含みます。手動モードに設定し、6時間無操作となると、自動的に手動モード設定前に使用していた動作モードに切り替わります。
設定方法:対象設備を選択し、手動モードを選択し、必要に応じて強制充電、強制放電、または充放電停止を選択します。
# ピークカットモード
ピークカットモードでは、非ピーク時に蓄えられたエネルギーを、ピーク時の電力供給に利用するモードとなっています。
設定方法:対象設備を選択し、ピークカットモードを選択し、以下の設定をしてください:
放電時間帯1を設定します。具体的には:
a. ピークカット開始時刻を設定します:初期開始時刻は7:00です。
b. ピークカット終了時刻を設定します:初期終了時刻は15:00です。
c. ピーク値を設定します:消費電力がピーク値を超えた場合、蓄電池から放電し、電力会社からの買電を抑えます。
d. (オプション)系統から充電を設定します。
e. この期間の充電目標SOCを設定します。充電目標SOCに達すると、系統からの充電を停止します。
上記の放電時間帯1の設定方法に従い、放電時間帯2を設定します。初期のピークカット開始時刻と終了時刻は19:00と23:00です。設定方法は放電時間帯1と類似しているため、ここでは詳述しません。
系統から充電、系統からの充電制限値、充電目標SOCを設定します。放電時間帯2の終了後、次の放電時間帯1が始まる前に、系統から充電を行います。
次の放電時間帯に使う蓄電池の最小予備容量を設定します。太陽光で発電した電気のみ蓄電池を充電します。
# カスタマイズモード
カスタマイズモード(TOU)は電力需要側管理のモードです。電力需要と電気単価の変動に基づいて、時間帯ごとに異なる動作モードを設定できます。
カスタマイズモードを設定するには、まずテンプレート作成、スケジュール作成、スケジュール適用を行う必要があります。
ステップ1:テンプレート作成
タブバーで、テンプレートを選択し、
をタップし、テンプレートを作成します。
テンプレート名を入力し、最小SOCを設定します。1日(24h)を異なる時間帯に分け、各時間帯の動作モード(充電、放電、グリーンモード、充放電停止、ピークカット)を選択します。各時間帯の間隔は、最小で30分です。
確認をタップして、テンプレートの作成を完了します。

ステップ2:スケジュール作成
タブバーで、スケジュールを選択し、
をタップし、スケジュールを作成します。
スケジュール名を入力し、作成済みのテンプレートを選択、優先度を設定します。その後、スケジュールの開始時刻と終了時刻を指定し、ループモードを選択します。週間で繰り返す場合は、繰り返す曜日を選択する必要があります。
確認をタップして、スケジュールの作成を完了します。
[注!] 各テンプレートは、同じ優先度を選択することはできません。

ステップ3:スケジュール適用モード設定ページに戻り、スケジュールを選択し、先ほど作成したスケジュールを選択し、適用をタップします。
以上の操作が完了したら、タブバーのカレンダーをタップすると、カスタマイズモードの計画が確認できます。
# リモート設定
設備を選択し、パスワードを入力すると、リモート設定を行うことができます。リモート設定には、ユーザー設定と詳細設定があります。ユーザー設定の初期パスワードは0000です。詳細設定は、施工店に設定を依頼することをおすすめします。設備の設定項目はモデルによって異なるため、詳細は設備のユーザーマニュアルをご参照ください。ユーザーマニュアルの閲覧・ダウンロードは以下のリンクからアクセスできます:https://jp.solaxpower.com/
# デマンド設定
デマンド設定は、電力需要側管理の技術であり、負荷の需要を制御することによって、消費電力需要が規定の電力を超えないようにし、電気料金を削減することを目的としています。
設定方法:
- デマンド制御値(連系時、系統からの最大電力)を設定します。
- スイッチをONにします。
- 保存をタップします。

# 逆潮流設定
電力会社の規定により電気を系統へ送ることが許可されていない地域では、パワーコンディショナをゼロ出力にする必要があります。
設定方法:
- 逆潮流設定の制御方式を選択します。
- 出力制限値(パワーコンディショナから系統へ供給の最大電力)を設定します。
- スイッチをONにします。
- 保存をタップします。

# 外部制御
特定の国や地域では、電力会社がリップルコントロールやDRM方式を通じて電力を遠隔で調整することを要求しているため、ユーザーは電力使用側で適切な設定を行う必要があります。具体的な設定方法については、パワーコンディショナのユーザーマニュアルをご覧ください。ユーザーマニュアルの閲覧・ダウンロードは以下のリンクからアクセスできます:https://jp.solaxpower.com/
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